プログラミングでは、数値の計算や文字の操作は基本となる重要な機能です。
Pythonでも、これらは頻繁に使われます。
Pythonでは、数値はそのまま扱うことができ、文字列はシングルクォーテーション(’)またはダブルクォーテーション(”)で囲んで表現します。
例えば、10 や 3.14 は数値として扱われ、’Python’ や “プログラミング” は文字列として扱われます。
この記事では、Pythonの数値計算と文字列の操作について、初心者にもわかりやすく解説していきます。
基本的な使い方を学びながら、Pythonのプログラミングに慣れていきましょう。
Pythonで使うデータ型とは
データ型とは?
プログラミングでは、扱うデータの種類(数値や文字など)を 「データ型」 として分類します。
Pythonでは、データ型によって できることが異なり、適切な操作をしないとエラーが発生することがあります。
例え:データ型は「食器」みたいなもの
料理に合った食器を使うように、プログラミングでもデータ型に合った操作をする必要があります。
- スープ には スプーン が適している
- パスタ には フォーク が必要
もし、スプーンでパスタを食べようとすると上手くいかないように、Pythonでも適切なデータ型を使わないとエラーになります。
Pythonでデータを表示する(print関数)
Pythonでは、print(値)
を使うことで、画面に値を表示できます。これは「プリント関数」と呼ばれ、入力された値を出力する役割を持っています。
例:数値の出力
print(42)
print(9.81)
実行結果
42
9.81
数値はそのまま出力されます。
例:文字列の出力
print('りんご')
print("Pythonを学ぼう!")
実行結果
りんご
Pythonを学ぼう!
文字列(テキスト)は、シングルクォーテーション ' '
またはダブルクォーテーション " "
で囲む必要があります。
データ型とは?データ型の種類
Pythonでは、データの種類(データ型)によって、できることが異なります。
データ型 | 例 | 説明 |
---|---|---|
int(整数) | 10, -5, 100 | 小数点のない数値 |
float(浮動小数点数) | 3.14, -0.5, 2.718 | 小数点を含む数値 |
str(文字列) | "Python", 'こんにちは' | 文字や文章を表すデータ |
list(リスト) | ["りんご", "バナナ", "みかん"] | 複数のデータをまとめる |
dict(辞書型) | {"名前": "田中", "年齢": 25} | 「キー」と「値」のペアでデータを管理 |
bool(真偽値) | True, False | 「はい/いいえ」の2択を表す |
数値型(int, float)で計算する
Pythonは電卓のように、数値の計算ができます。
print(10 + 5) # 足し算
print(20.5 - 4.2) # 引き算
print(100 * 2) # 掛け算
print(50 / 5) # 割り算
実行結果
15
16.3
200
10.0
例え:数値は「お金」や「温度計」
int(整数)
→ 「お札(100円、500円)」float(小数)
→ 「温度計(36.5℃)」
Pythonの数値型は、数学の計算と同じように使える のが特徴です。
文字列型(str)で文字を扱う
文字列は、+
を使うとつなげることができます。
print("おはよう" + "ございます")
実行結果
おはようございます
Pythonでは、数値とは違い、文字列を計算することはできません。
データ型の違いによるエラー
数値と文字列を +
で足そうとすると、Pythonはエラーを出します。
print(5 + "アップル")
実行結果(エラー)
TypeError: unsupported operand type(s) for +: 'int' and 'str'
数値と文字列は直接足せません。
また、文字列の引き算もできません。
print("Python" - "プログラム")
実行結果(エラー)
TypeError: unsupported operand type(s) for -: 'str' and 'str'
データ型を意識してプログラミングしよう!
データ型をしっかり理解すると、エラーを減らし、正しくプログラムを書くことができます。
ポイント
- 数値(int, float) は計算できる
- 文字列(str) は「+」でつなげられるが、計算はできない
- 異なるデータ型を組み合わせるとエラーが出る
Pythonでは、データ型の違いを意識しながらコードを書くことが大切です!
数値の計算とは?
プログラミングで最も基本的な処理のひとつが「数値計算」です。
コンピュータは膨大な計算を高速に処理できるため、日常生活のさまざまな場面で活用されています。
例えば、Pythonだけでなく、Excelの関数 や 会計ソフト の裏側でも数値の計算が行われています。また、政府の統計分析 や AIの開発(ChatGPTなど) でも、膨大なデータの計算が欠かせません。
Pythonでは、シンプルな式を書くことで、簡単に数値を計算できます。
Pythonでの基本的な計算
Pythonでは、四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算) をそのまま使うことができます。
print(5 + 3) # 足し算
print(10 - 4) # 引き算
print(6 * 2) # 掛け算
print(9 / 3) # 割り算
実行結果
8
6
12
3.0
ポイント:
+
→ 足し算-
→ 引き算*
→ 掛け算/
→ 割り算
Pythonの数値計算は、日常で行う計算と同じように使えます。例えば、
- 商品(500円)と商品(300円)を買ったら合計はいくら? →
500 + 300 = 800円
Pythonでは print() を使わなくてもOK
PythonのコードをJupyter Notebook(Google Colabなど)で実行する場合、print()
を使わなくても、セルの最後の行 の計算結果が自動的に表示されます。
例:Google Colab での実行
3 + 2
実行結果
5
print(3 + 2)
と書かなくても、最後の行に書かれた 3 + 2
の結果が自動的に表示されます。
ただし、複数の計算を同時に表示したい場合は print()
を使う必要があります。
print(3 + 2)
print(10 - 7)
実行結果
5
3
3. 計算の順番(演算子の優先順位)
Pythonでは、数学と同じ計算ルール(演算子の優先順位) が適用されます。
print(2 + 3 * 4) # 掛け算が優先
print((2 + 3) * 4) # ()で囲むと足し算が優先
実行結果
14
20
ポイント:
- 掛け算・割り算 は 足し算・引き算より先に計算される
- 優先させたい計算は
( )
で囲む
Pythonの計算は、料理のレシピと同じように順番が決まっています。
例えば、カレーを作るときは、「先に材料を切る」→「炒める」→「煮込む」→「味付けをする」という順番があります。
同じように、Pythonの計算も「先に掛け算・割り算」→「後から足し算・引き算」というルールが決まっています。
まとめ
Pythonでは、日常的な数値の計算を簡単に行うことができます。
+
、-
、*
、/
を使って基本的な計算が可能- Google Colab では
print()
を省略しても出力される - 計算の順番(演算子の優先順位)を意識する
次は、整数と小数の違いや、Python特有の計算方法について詳しく見ていきましょう。
数値の表現
Pythonでは、数値を扱う際に「整数(int)」と「浮動小数点数(float)」の2つがよく使われます。
これらは計算において重要な役割を果たし、Pythonのコードを書く上で基本となる概念です。
整数(int)と浮動小数点数(float)
Pythonでは、数値が整数か小数かによってデータの種類(データ型)が決まります。
数値の種類 | 例 | 説明 |
---|---|---|
整数(int) | 7, -20, 500 | 小数点のない数値 |
浮動小数点数(float) | 2.75, -8.3, 10.0 | 小数点を含む数値 |
Pythonでは type()
という関数を使うことで、数値の種類を確認できます。
print(type(7)) # 整数
print(type(2.75)) # 小数
print(type(-20)) # 負の整数
実行結果
<class 'int'>
<class 'float'>
<class 'int'>
ポイント:
- 小数点が ない →
int(整数)
- 小数点が ある →
float(浮動小数点数)
小数点の省略記法
Pythonの float
では、小数点の左右どちらかの記述を省略できます。
print(type(9.)) # 9. は 9.0 と同じ
print(type(.25)) # .25 は 0.25 と同じ
実行結果
<class 'float'>
<class 'float'>
ポイント:
9.
→9.0
と同じ(整数9ではなく、小数9.0として扱われる).25
→0.25
と同じ(ゼロが省略されている)
このように、9.
のような書き方をすると 自動的に小数(float) として扱われます。
大きな数値や小さい数値の表現(指数表記)
Pythonでは、非常に大きな数値や小さい数値を扱う場合、指数表記(e
を使った表記)が利用できます。
print(2e6) # 10の6乗(2000000.0)
print(3e-3) # 10の-3乗(0.003)
実行結果
2000000.0
0.003
ポイント:
2e6
→2 × 10⁶
(2000000.0)3e-3
→3 × 10⁻³
(0.003)
この表記法は、科学計算や機械学習のパラメータ調整 などでよく使われます。
Pythonには 複素数(complex) などの数値型もありますが、使用する場面が限られるため、ここでは省略します。
まとめ
Pythonの数値表現には、以下のような特徴があります。
- 整数(int) → 小数点のない数値
- 浮動小数点数(float) → 小数点を含む数値
type()
を使えば数値の型を確認できる9.
や.25
のような省略表記が可能- 指数表記(
e
)を使うと、大きな数値や小さい数値を簡単に表現できる
Pythonの数値の扱い方を理解して、計算をスムーズに進めていきましょう。
数値演算の決まりや注意点
Pythonでは、数値の計算を行う際に 整数(int) と 浮動小数点数(float) を自由に組み合わせて使うことができます。数値同士の演算では、ほとんどの演算子を問題なく使用することができます。
まずは、基本的な四則演算を確認してみましょう。
四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)
Pythonでは、次のような記号を使って計算を行います。
+
(足し算)-
(引き算)*
(掛け算)/
(割り算)
サンプルコード
7500 + 450 - 1200 # 足し算と引き算
15 * 6 # 掛け算
72 / 9 # 割り算
実行結果
6750
90
8.0
Pythonでは、整数と整数の割り算も、結果は小数(float)になります。
25 / 4
実行結果
6.25
他の言語では、整数の割り算は整数に切り捨てられる場合もありますが、Pythonでは割り切れても 小数として計算される のが特徴です。
整数の割り算(商と余り)
整数同士の割り算で小数を出さずに整数だけを取得したい場合は、//
を使います。
25 // 4
実行結果
6
また、余りを求めたい場合は %
を使います。
25 % 4
実行結果
1
つまり、25 ÷ 4 の商は 6、余りは 1 となります。
べき乗(累乗)
べき乗(累乗)とは、同じ数を繰り返し掛ける計算 のことです。
例えば、次のような計算がべき乗になります。
- 2³(2の3乗) → 2 × 2 × 2 = 8
- 5⁴(5の4乗) → 5 × 5 × 5 × 5 = 625
Pythonでは、**
を使うことでべき乗(累乗)を計算できます。
3 ** 5
実行結果
243
これは、3 × 3 × 3 × 3 × 3 = 243 という意味になります。
Google検索では ^
(キャレット)を使ってべき乗を計算できますが、Pythonでは ^
は XOR(排他的論理和) という別の計算を行うため、間違えないように注意しましょう。
浮動小数点数の誤差に注意
Pythonでは、浮動小数点数(小数)を扱う際に、計算結果が完全に正確にならない場合があります。
サンプルコード
5 * 2.7
実行結果
13.499999999999998
また、次のような計算でも誤差が生じることがあります。
0.1 + 0.1 + 0.1
実行結果
0.30000000000000004
コンピュータは数値を 0と1の2進数で処理する ため、浮動小数点の計算では ごくわずかな誤差 が生じることがあります。
浮動小数点の誤差を修正(round関数)
正確な計算結果を得るために、round()
を使って 小数点の桁数を指定して丸める ことができます。ound()
関数を使うと、小数点以下の桁数を指定して数値を四捨五入できます。
使い方は、round(計算したい数値, 小数点以下の桁数)
のように書きます。
例えば、round(5 * 2.7, 1)
の場合:
- 四捨五入したい計算(ここでは
5 * 2.7
)をround()
のカッコの中に入れる - カンマ(,)の後に、小数点第何位まで残したいかを指定(ここでは
1
→ 小数第1位まで)
これにより、小数第2位の値を四捨五入して 「13.5」 という結果になります。
round(5 * 2.7, 1)
実行結果
13.5
このように、round(数値, 小数点以下の桁数)
の形で使用すると、誤差を防ぎながら計算を行うことができます。
まとめ
Pythonでは、さまざまな数値演算が可能です。
+
(足し算)、-
(引き算)、*
(掛け算)、/
(割り算)は自由に使える- 割り算
/
は 必ず小数(float)になる - 整数の商だけを求めるなら
//
、余りを求めるなら%
を使う **
を使うと、べき乗(累乗)を計算できる- 浮動小数点数は わずかな誤差が発生することがある
round(数値, 小数点以下の桁数)
を使うと、誤差を修正できる
Pythonの数値演算を正しく理解し、計算をスムーズに進めていきましょう
数値のデータ型の変換について
Pythonでは、整数(int) と 浮動小数点数(float) を混ぜて計算することができます。
これは、整数を小数に変換したり、小数を整数に変換したりすることが可能 であることを意味します。
Pythonには、数値の型を変換するための関数が用意されています。
変換したい型 | 使う関数 |
---|---|
整数(int)に変換 | int() |
浮動小数点数(float)に変換 | float() |
小数を整数に変換(切り捨て)
int()
を使うと、小数点以下を切り捨て て整数に変換することができます。
サンプルコード
print(int(98.765))
print(int(0.999))
実行結果
98
0
ポイント:
int(98.765)
→ 小数点以下を切り捨てて98
int(0.999)
→ 小数点以下を切り捨てて0
int()
は 四捨五入ではなく、切り捨て を行う点に注意しましょう。
整数を浮動小数点数に変換
float()
を使うと、整数を小数に変換 できます。
サンプルコード
print(float(432))
実行結果
432.0
ポイント:
float(432)
→432.0
に変換(小数点がつく)
整数が 小数点付きの値に変換される ことで、計算時により柔軟に扱うことができます。
文字列を数値に変換
数値のように書かれた 文字列(”1234″ など) も、int()
や float()
を使うことで、数値に変換できます。
サンプルコード
print(int("987654"))
print(float("2.71828"))
実行結果
987654
2.71828
ポイント:
int("987654")
→ 文字列"987654"
を整数987654
に変換float("2.71828")
→ 文字列"2.71828"
を小数2.71828
に変換
文字列の変換エラーに注意
文字列を int()
に変換するとき、小数点を含む文字列は変換できません。
サンプルコード
print(int("7.5")) # エラーになる
エラー
ValueError: invalid literal for int() with base 10: '7.5'
このエラーを回避するには、まず float()
で変換してから int()
に変換します。
サンプルコード
print(int(float("7.5")))
実行結果
7
ポイント:
float("7.5")
→"7.5"
を小数7.5
に変換int(7.5)
→7.5
を整数7
に変換(切り捨て)
変換できない文字列はエラーになる
数値として認識できない文字列を変換しようとすると、エラーになります。
サンプルコード
print(int("二〇二四")) # 漢数字
print(int("1,500,000")) # カンマ区切り
エラー
ValueError: invalid literal for int() with base 10: '二〇二四'
ValueError: invalid literal for int() with base 10: '1,500,000'
ポイント:
- 漢数字(”二〇二四” など)は
int()
では変換できない - カンマ区切りの数値(”1,500,000″ など)もそのままでは
int()
に変換できない
カンマを削除して変換するには、replace()
を使います。
サンプルコード
print(int("1,500,000".replace(",", "")))
実行結果
1500000
ポイント:
.replace(",", "")
を使ってカンマを削除し、変換可能な数値の形にする
まとめ
Pythonでは、int()
や float()
を使って、数値の型を変換することができます。
int(数値)
→ 小数点以下を切り捨てて整数に変換float(数値)
→ 整数を小数に変換int("数値の文字列")
→ 数値の書式で書かれた文字列を整数に変換float("数値の文字列")
→ 数値の書式で書かれた文字列を小数に変換int(float("小数の文字列"))
を使うと、小数の文字列も整数に変換できる- 漢数字やカンマ区切りの数値はエラーになるため、事前に処理が必要
Pythonの数値変換を正しく理解し、データを自由に扱えるようにしましょう。
文字列の基本とクォーテーションの扱い方
Pythonで文字列を扱うときは、シングルクォーテーション(’) または ダブルクォーテーション(”) で囲む必要があります。
print('こんにちは')
print("Pythonを学ぼう!")
実行結果
こんにちは
Pythonを学ぼう!
どちらのクォーテーションを使っても問題ありませんが、クォーテーション自体を文字として表示したいとき は注意が必要です。
クォーテーションを文字列として表示する方法
通常、Pythonは文字列を囲むクォーテーション を「開始」と「終了」を示すものと認識します。
そのため、以下のコードはエラーになります。
エラーの例
print("こんにちは "Python" の世界!")
エラー
SyntaxError: invalid syntax
Pythonは、最初の "
と "Python"
の "
を対応するものと誤認し、エラーになってしまいます。
同じように、シングルクォーテーション内で '
を使う とエラーになります。
print('I'm learning Python!')
エラー
SyntaxError: unterminated string literal
Pythonは、I'm
の '
を文字列の終わりと誤認してしまう ため、正しく認識できません。
クォーテーションを文字列として扱う方法
この問題を回避するために、Pythonでは 3つの方法 が用意されています。
方法① 別のクォーテーションで囲む
シングルクォーテーション (')
を文字列として表示したい場合は、文字列をダブルクォーテーション (")
で囲む と解決できます。
逆に、ダブルクォーテーション (")
を文字列として表示したい場合は、シングルクォーテーション (')
で囲む ことで解決できます。
print("こんにちは、'Python' の世界!")
print('こんにちは、"Python" の世界!')
実行結果
こんにちは、'Python' の世界!
こんにちは、"Python" の世界!
ポイント:
- シングルクォーテーションを表示したい → ダブルクォーテーションで囲む
- ダブルクォーテーションを表示したい → シングルクォーテーションで囲む
方法② エスケープシーケンスを使う( \ )
Pythonでは、バックスラッシュ( \
)をクォーテーションの前につける と、そのクォーテーションが文字列の一部として扱われます。
print("こんにちは、\"Python\" の世界!")
print('こんにちは、\'Python\' の世界!')
実行結果
こんにちは、"Python" の世界!
こんにちは、'Python' の世界!
ポイント:
\"
を使うと、ダブルクォーテーション(")
を文字列として扱える\'
を使うと、シングルクォーテーション(')
を文字列として扱える
この方法を使えば、シングルクォーテーションとダブルクォーテーションが混ざった文字列も問題なく表示できます。
print("こんにちは、\"Python\" の世界! I'm learning it!")
実行結果
こんにちは、"Python" の世界! I'm learning it!
※注意
エスケープシーケンスを使うとコードが少し見づらくなるので、多用しすぎないようにしましょう。
方法③ クォーテーション3つで囲む
Pythonでは、3つのクォーテーション( """
または '''
) で囲むと、クォーテーションの種類に関係なく、そのまま文字列として扱うことができます。
print("""こんにちは、"Python" の世界! I'm learning it!""")
print('''こんにちは、"Python" の世界! I'm learning it!''')
実行結果
こんにちは、"Python" の世界! I'm learning it!
こんにちは、"Python" の世界! I'm learning it!
ポイント:
"""
(ダブルクォーテーション3つ)または'''
(シングルクォーテーション3つ)で囲むと、どんなクォーテーションもそのまま文字列として扱える。- エスケープ
\
を使わなくてもいいので、コードが読みやすい。
この方法は、長い文章や、複数行にわたる文字列 を扱うときにも便利です。
まとめ
Pythonでクォーテーションを文字列として扱う方法は 3つ あります。
方法 | 使い方 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
① 別のクォーテーションで囲む | 'Hello, "Python" world!' | シンプルで読みやすい | ' と " が混在すると使えない |
② エスケープシーケンス( \ )を使う | "Hello, \"Python\" world!" | どんなクォーテーションでも使える | コードが少し見づらくなる |
③ クォーテーション3つで囲む | """Hello, "Python" world!""" | どんな文字列でもそのまま書ける | 本来は別の目的(長文用) |
Pythonでは、用途に応じて最適な方法を選んで クォーテーションを文字列として扱いましょう!
改行して文字列を表示する方法
Pythonでは、複数行にわたる文字列を表示 する方法として、クォーテーション3つ('''
または """
) を使う方法と、エスケープシーケンス(\n
) を使う方法の2つがあります。
クォーテーション3つ(ヒアドキュメント)を使う方法
クォーテーション3つで囲むと、改行を含む文字列をそのまま扱うことができます。
この形式は、「ヒアドキュメント(here document)」 と呼ばれます。
サンプルコード
print("""データ分析
---
データ分析とは、数値や統計情報を活用して、意味のある結論を導き出す手法である。""")
実行結果
データ分析
---
データ分析とは、数値や統計情報を活用して、意味のある結論を導き出す手法である。
ポイント:
'''
(シングルクォーテーション3つ)または"""
(ダブルクォーテーション3つ)で囲むと、改行を含めてそのまま出力される。- 長い文章や説明文を扱うのに便利。
エスケープシーケンス \n を使う方法
Pythonでは、文字列の中に \n
を入れることで、改行を指定できます。
エラーの例(間違った改行方法)
print("Hello,
Python
world!")
エラー
SyntaxError: unterminated string literal
このエラーは、文字列を1つの "
または '
で囲んでいるのに、途中で改行してしまった ために発生します。
正しい方法:エスケープシーケンス \n を使う
改行したい場所に \n
を入れることで、1行のコード内でも改行を表現できます。
print("Hello,\nPython\nworld!")
実行結果
Hello,
Python
world!
ポイント:
\n
を使うと、改行したい場所を明示できる。- 1行の文字列として扱われるため、コードがスッキリする。
ヒアドキュメントと \n の内部的な関係
実は、クォーテーション3つで囲んだ文字列(ヒアドキュメント)も、内部的には 改行コード \n
が自動的に挿入されている と考えることができます。
例えば、次のコード:
print("""データ分析
---
データ分析とは、数値や統計情報を活用して、意味のある結論を導き出す手法である。""")
これは、内部的には次のように解釈されます:
("データ分析\n---\nデータ分析とは、数値や統計情報を活用して、意味のある結論を導き出す手法である。")
つまり、ヒアドキュメントを使うと、Pythonが自動で \n
を挿入している ということになります。
まとめ
Pythonで改行を含む文字列を扱う方法は 2つ あります。
方法 | 使い方 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
① クォーテーション3つで囲む(ヒアドキュメント) | """複数行のテキスト""" | 改行をそのまま表現できる | 長い文字列向き |
② エスケープシーケンス \n を使う | "Hello,\nPython\nworld!" | 1行のコードで改行を表現できる | \n を入れる必要がある |
Pythonでは、どちらの方法も便利なので、用途に応じて使い分けましょう!
文字列の掛け算と数値の文字列変換
Pythonでは、文字列の連結 や 繰り返し表示 を簡単に行うことができます。また、数値を文字列に変換 することで、さまざまな操作が可能になります。
文字列の掛け算と数値の文字列変換
Pythonでは、文字列の連結 や 繰り返し表示 を簡単に行うことができます。また、数値を文字列に変換 することで、さまざまな操作が可能になります。
文字列の掛け算(繰り返し表示)
文字列に +
を使うと、2つの文字列を連結 できますが、*
を使うと 同じ文字列を繰り返し表示 することができます。
サンプルコード
print("Python" * 3)
実行結果
PythonPythonPython
ポイント:
"文字列" * 回数
の形で書くと、指定した回数分、文字列を繰り返して表示 できる。"Python" * 3
は"PythonPythonPython"
となる。
この機能は、装飾文字を繰り返すとき などに便利です。
print("=" * 10)
実行結果
==========
こうすれば、区切り線やデザインの調整にも活用できます。
数値を文字列に変換する(str())
Pythonでは、int()
や float()
を使って、文字列の数値を数値型に変換 しました。
逆に、数値を文字列に変換 するには str()
を使います。
サンプルコード
print(str(987))
print(str(3.14))
実行結果
'987'
'3.14'
ポイント:
str(987)
→ 数値987
を文字列'987'
に変換str(3.14)
→ 小数3.14
を文字列'3.14'
に変換
3. str() の型を確認する
type()
を使うと、変換後のデータ型を確認できます。
サンプルコード
print(type(str(987)))
print(type(str(3.14)))
実行結果
<class 'str'>
<class 'str'>
str()
を使うと、数値が 文字列型(str
) に変換されることがわかります。
文字列型に変換するメリット
数値を 文字列に変換する理由 はいくつかあります。
例えば、整数の桁数を知りたい ときに len()
を使う方法があります。
サンプルコード
print(len(str(98765)))
実行結果
5
ポイント:
str(98765)
→ 数値98765
を文字列'98765'
に変換len('98765')
→ 文字列の長さ(桁数)を取得(5桁)
この方法を使えば、どんな数値でも 簡単に桁数を求める ことができます。
まとめ
Pythonでは、文字列と数値を柔軟に扱うことができます。
"文字列" * 数値
→ 文字列を繰り返し表示 できるstr(数値)
→ 数値を文字列に変換 できるtype(str(数値))
で、データ型を確認可能len(str(数値))
を使うと、整数の桁数を取得 できる
Pythonの文字列操作を理解して、より柔軟なプログラムを書いていきましょう!